2009年02月12日

DSM-IV-TRの性機能不全

 精神疾患の診断・統計マニュアル、本文改訂版」(Diagnostic and Statistical Munual of Mental Disorders, 4th edition, Text Revision : DSM-IV-TR)では、性機能不全はI軸障害に分類される。性機能不全は、性生理学的反応に相関し、4つの相に分けられる。

### 性反応周期の DSM-IV-TR による
  相およびそれに関連する性機能不全 ###

【相】

1. 欲求
2. 興奮
3. オーガズム
4. 消散

【性機能不全】

性的欲求低下障害、性嫌悪障害、一般身体疾患による。
 性的欲求低下障害(男性・女性)
 欲求障害を伴う物質誘発発生性機能不全

女性の性的興奮の障害、男性の勃起障害(3相、4相で起きることがある)、一般身体疾患による性陣痛症(男性・女性)、性的興奮障害の伴う物質誘発性性機能不全、女性オーガスム障害、男性オーガスム障害、早漏

性交後不快気分、性交後頭痛  

 性機能不全は、主観的な快楽や欲求、性交渉の遂行の障害を含めた各相のもしくはそれ以上の障害である。どの型の障害も単独もしくは複数で起こりうる。

 性機能不全が臨床像の主要な部分を占めているときのみこの判断は下される。性機能不全は生来型か獲得型、全般型か状況型、心理的要因によるものか、身体的要因によるものか、もしくは、混合性要因によるものかに分けることが出来る。

 もし一般身体疾患または薬物の使用やその有害作用が性機能不全を説明するのに十分である場合には、一般身体疾患による性機能不全または物質誘発性性機能不全と診断される。性反応周期と関係のない性機能不全を示す。

### 性反応周期の相と関連しない性機能不全 ###
【性交陣痛障害】膣痙攣(女性)
【その他】特定不能の性機能不全として
1. 性的刺激に対して正常な生理学的反応があるにも関わらず官能を感じない(例えば、オーガズムにおける快感喪失)
2. 女性における早漏に類似した状態
3. 自慰中に生じる生殖器痛

 早漏を除いて、性機能不全は他の精神状態と別個に起こることは滅多にない。性障害は対人関係に問題を起こしたり、あるいは、対人関係の問題によって起こることがあり、患者は性交渉の失敗に対する恐怖や自分の性機能に対する意識が高まっていく。

 性機能不全は気分障害、不安障害、人格障害、統合失調症などの他の精神障害と関連していることがしばしばある。多くの例で、性機能不全は他の性機能障害に合併して診断されうるが、時には他の精神障害の一症状として診断されうることもある。

 DSM-IV-TRでは、性機能不全は性反応周期における障害、または性交に伴う陣痛と定義づけられている。DSM-IV-TRには、性機能不全には、性的欲求の障害、性的興奮の障害、オーガズム障害、性交陣痛傷害、一般身体疾患による性機能不全、物質誘発性性機能不全、および不特定の性機能不全、の7つの主項目がある。

 性機能不全は生物学的な、問題や精神内界の問題や内的葛藤もしくはそれらの要因が重なり合って生じうる。性機能は種々のストレス、感情障害、あるいは性機能や生理学を無視することによって障害を受けることがある。

 性機能不全は生来型と獲得型(その性機能不全が正常に機能した期間の後に発現するか)に分けられる。また機能不全は全般性と、ある特定の相手や状況に限られている状況型とに分けられる。

 機能不全を考えるときに臨床医は性機能不全に影響しうる一般身体疾患や薬物の使用を除外する必要がある。機能不全が生物学的な問題ならば、身体疾患や薬物の影響とは関連のない性機能不全に対する本質的な証拠がない限り、その診断はIII軸に記録すべきであるとする。中には2つ以上の性機能不全(例えば、早漏と勃起障害など)をもつ患者もいる。
 

### Up Data ###
DSM-IV-TRの性的欲求の障害


posted by 0≠素子 at 01:30| 性に関する障害について(一般対象) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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